ヴァルプルギスの後悔 Fire4.


魔女編、遂に完結。
この最終巻が一番楽しめた。
続きが気になって読む時間が待ち遠しいなんて久しぶり。


ブギーポップが一切出てこないのは寂しいが、平行して統和機構の激変も佳境を迎えつつあったり、榊原玄やキトの登場が昔のブギポを知ってる俺にとっては思わずニヤリだったり。


戦争が終結し、最後のシーンで少女が凪に尋ねる。
「凪さんって、その、いったい何者なんですか?」
この問いに対して、多くの読者は、俺も例に漏れずきっと次のような答えを期待した。
炎の魔女」という答え。
しかしその意に反して、凪はあっさりと
「別に、そーゆーのには興味ないから。」
と走り去る。


ああ、魔女は本当にいなくなったんだなぁ、と実感。
思えば10年以上前に、俺が高校生のときに初めて「ブギーポップは笑わない」が発刊されたわけだけど、その時点で既に「炎の魔女 Fire Witch」という言葉は出ていた。
霧間凪の代名詞であったり、サブタイトルであったり。
それがようやくここで終わったわけだ。
俺の中では非常に大きな意味を持つ1冊だった。


時系列的には、俺が読んでいる限りでは「酸素は鏡にうつらない」が多分もっとも先に行ってると思うんだけど(末間はしっかり中枢だしコードネームもついてるし)、このFire4はまだそこまでは行っていない。
が、かなり近いところまで来た。
そろそろ終わりが見えてきたかな?


ところでイラストの緒方剛志氏、毎回毎回絵柄が極端に変わるのはもうちょっとどうにかならんのか。
ちょっとチャレンジし過ぎ。