るろうに剣心 追憶編
笑いなしに、正面からしっかりと真面目に作ってくれた実写映画のるろ剣を見て思い出したのがこの追憶編。
うちにDVDがあるので(VHSからのコピーなので画質最悪なやつ)久しぶりに見てみた。
るろうに剣心-明治剣客浪漫譚- 追憶編 ~特別版~ [DVD]
- 出版社/メーカー: SME・ビジュアルワークス
- 発売日: 1999/12/18
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ジェームズ・キャメロンの映画はみんな「青」の映画だけど、この追憶編は「赤」。
いや、「紅」の方が正確かも。
クリムゾン、みたいな。
言うまでもなく、血の色の象徴。
テレビシリーズのるろ剣は時によってクオリティが非常に上下してたのであんまり真面目に見てなかったけど、この追憶編はまったく違う。
明らかに気合が入ってて、制作費だけが多額に投入されているそんじょそこらの映画なんて話にならないほど良くできている。
とにかく演出が秀逸かつ高度で、更には描写がかなり凄惨なので、とてもじゃないけど子供には見せられない。
(冒頭でも、過激なシーンがあります的な警告が出る)
有名な抜刀斎と雪代巴のエピソードが描かれる。
ここからあの実写映画の冒頭に続くんだな、と思うととてもしっくり来る。
ってゆぅか、実写映画で、明らかにこの追憶編のオマージュ的な描写があった。
(清里が死に、巴(後姿だけ)が駆け寄るシーン、象徴的に桜の花びらが美しく舞ってるけど、あれはまさに追憶編の花の演出をそのまんま使っているとしか思えない)
この追憶編は明らかに原作の域を超えてしまっている感がある。
特に伏線というか、キーワードがいくつか散りばめられていて、それは「独楽」であったり「におい」であったり(斉藤が特に敏感に反応している。血のにおい、梅のにおい)、真っ赤な花びらであったり。
そして何より、原作と違う、巴の最後のあの行動。
今は液晶テレビで見られるから、よく出てくる「紅」の絵がさぞ美しく見られるだろう。
(ブラウン管時代は赤が滲みまくってた。今日見たのは画質悪いし…)
機会があればブルーレイでしっかり見てみたいなぁ。